花の慶治、霞ケ関のかなたに

幻の原稿を発掘。
〜あの「牛天の陽炎」に先立つ事2ヶ月、これが屈辱のファーストステージ編〜

 弾みとは実に恐ろしいモノだ。
 この第11節、対神戸戦が切腹倶楽部の興亡を賭けた一戦となってしまった。
 もしもこの試合に柏が負ければ、切腹倶楽部はここまでの連勝記録全てが水泡と帰す程のダメージを受ける事となる。最後の最後に負けて全てを失った項羽の故事を笑えなくなる。
 この試合、テレビ中継は無い。会場は神戸ユニバー。観に行く事も出来ない。筆者の頼りとするものはJ's Goal(0180-99-3356)だけだった。
 果たしてそれだけの情報源で観戦記が成立するものか否か――――とりあえず試してみよう。(少なくとも「観戦記」ではありえないと思うぞ)

13時00分(試合開始2時間前)
 とりあえずFC東京対川崎フロンターレ戦など観ようと思い、MXテレビにチャンネルを合わせる。なんと衛星放送でも同じカードを放映している。何のつもりだ? 遂に川崎Fは「魂の叫び」中西哲生を先発起用してきた。無論、筆者は今井新監督の意図を知る由もない。「中西使っておけば、負けてもそんなに反感買わなくてすむもんな」とか嫌な事を考えていた。
 同時刻に放映の「PRIDE2000」の桜庭和志対ホイス・グレイシーの試合が結果を知っているにも関わらず、熱く面白すぎる。藤田和之がマーク・ケアーをタコ殴りにしていたのには吃驚した。――――結局、東京対川崎FはCMの合間にしか観なかった。

14時55分(試合開始5分前)

FC東京2−1川崎フロンターレ(試合終了)
得点者=【東】小林成光 ツゥット 【川】池田伸康

 一方、名古屋とV川崎の対決は延長へ突入していた。

ヴェルディ川崎2−2名古屋グランパスエイト(延長前半)
得点者=【川】林健太郎×2(2PK)【名】呂比須 藤田

 前節の藤田俊哉(磐田)に負けじと、林健太郎がPKハットにリーチをかけているのが興味深い。

 柏、神戸両軍のスタメンが発表となる。
【柏】GK吉田 DF渡辺毅、洪明甫、薩川 MF渡辺光、下平、明神、平山、砂川、FW北嶋 加藤

 下平が待望のスタメン復帰を果たしている。大野は負傷が癒えていないようだ。渡辺光のウィルス性の病とかも完治したのかどうか心配だ。なお、J's Goalではベンチ入り選手までは触れてくれないので、サーシャがベンチに潜んでいるかどうかは不明。

【神】GK武田 DF崔成勇、土屋、海本、吉田 MF吉村、安部、河錫舟 長谷部 FW布部、和多田

 警戒すべきは、日韓戦以来絶好調の河錫舟、復帰した海本、強肩和多田あたりだろうか、何しろ他の面子については情報が皆無だ。土屋がパウルとか、吉村がルーズソックスとか、安部に長男が産まれたとか、おおよそ無関係そうな情報しか知らない。

15時15分

ジュビロ磐田0−1鹿島アントラーズ
得点者=柳沢敦

横浜Fマリノス1−0京都パープルサンガ
得点者=三浦敦宏

 京都は呆気なく先制点を許したらしい。
――――柏対神戸に動きは無い。名古屋対V川崎は名古屋が延長勝ちしたらしいとの情報を得るが得点者等は現段階では不明。

15時30分

ヴェルディ川崎2−3x名古屋グランパスエイト
得点者=【川】林健太郎×2(2PK)【名】呂比須 藤田 ストイコビッチ

 ついに誰も頼りに出来ぬとばかりにピクシー自ら決勝弾を決めたか、しかしそのピクシー、前半3分に累積3枚目のイエローを貰っており次節は出場停止です。――――って一節早い!! どうせなら柏戦で……。

横浜Fマリノス2−0京都パープルサンガ
得点者=三浦敦宏 松田直樹

 ああ、今日も今日とて京都。

セレッソ大阪1−0サンフレッチェ広島
得点者=森島寛晃

 止まらんなあ森島。

 ――――依然として柏対神戸に動きは無い。

15時45分

横浜Fマリノス2−1京都パープルサンガ
得点者=【横】三浦敦宏 松田直樹 【京】熱田眞

 頑張れ京都! シュート数は横浜8京都4らしいが。

ジュビロ磐田1−1鹿島アントラーズ
得点者=【磐】中山ゴン 【鹿】柳沢敦

 ぐむう……。頑張れ鹿島。

 柏と神戸に動き無し。しかし激しい攻防戦を繰り広げているらしい。シュート数柏7神戸8、コーナーキック柏3神戸3とほぼ互角。イエローカードは安部に一枚。

16時5分

 前半終了。
 スコアレスのまま、折り返してしまった。

16時26分

 ピ!――――
(ん?)
――――――――筆者は電子音で目を覚ました。
 不覚にも眠っていたようだ。

 携帯電話JPHONEがスカイメールを受信した音だった。発信者は某浦和サポの後輩だった。内容は「やはりボーナスステージに弱い柏(笑)」

――――なんだとぉ!?

 さらに愕然とするメッセージが届く。
「神戸2−0柏:後半」
 2点だと――――!? 
 今の柏に2点のビハインドは死を意味する。

 J's Goalで得点者が和多田と海本である事を知る。(何の因果か、筆者が知っている二人でやがる)

 他試合の動きを確認する気力も無い。
 呆然とテレビで鹿島対磐田を観る。2−2のまま、試合は延長戦に突入した。
延長開始前、テレビが各地の結果を表示した。

「神戸2−0柏 終了」

 筆者の魂は肉体から遊離した。

 速報21で海本のゴールを観る。洪さんが完全に抜かれた挙句に、あんなコースにシュートが飛ぶか普通? 人生の全ての幸運を使い果たしてしまったであろう海本君に合掌。

 かくして屈辱の一週間が始まった。

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